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VortexBox 2.2をASUS E45M1-Iへインストールする

VortexBoxが2.2になっていたので、手持ちのASUS E45M1-Iへインストールしました。
以下、その手順です。

http://vortexbox.org/
からインストールイメージをダウンロードして、インストールCDを作り、それでPCを起動させます。

CDから起動すると、VortexBoxのインストールメニュー画面が表示されます。
RAIDを組んだりといったことがなければ、一番上の
Install VortexBox
を選びます。
次の画面は、Time Zoneの選択です。
PCの時計をUTCにあわせるかどうかの選択(System clock uses UTC)と、Time Zoneの選択です。
PCの時計を日本時間にあわせておくなら、System clock uses UTCはチェックしないでおきます。
Time Zoneは、Asia/Tokyoを選びます。

次の画面では、rootユーザーのパスワードの入力画面です。

以上で、インストールの手順は終了です。あとはインストールが完了するのを待つだけです。

インストールが終了すると、システムは再起動します。
再びCDから起動してしまった場合は、CDのインストールメニュー画面で、一番下のBoot from local driveを選択します。
システムの設定(インストールの後処理?)を行った後、再びシステムが再起動します。

再起動が完了すると、ディスプレイ上に、

To access to your VortexBox web GUI use this URL
http://VortexBoxのIPアドレス

と表示されますので、PCなどのWebブラウザーからアクセスすると、VortexBoxのWeb GUIにアクセスできます。

とりあえず、まずは、システムアップデートを行っておきましょう。
vortexbox login:
にはrootと入力します。
パスワードを尋ねてくるので、インストール時のパスワードを入れます。
ログインに成功したら、
yum update
と入力します。
更新されたモジュールが表示されて、インストールするか尋ねてくるので、yを入力します。
インターネット回線の速度にもよりますが、5〜10分程度かかります。

次に、IPアドレスをdhcpから静的なアドレスに変更します。
インストールを終えた段階では、VortexBoxのIPアドレスは、dhcpで動的に割り当てられたものです。
特に、VortexBoxの設定を変更する場合は、固定IPアドレスに変更することをオススメします。

というわけで、まずは、IPアドレスを変更します。
VortexBoxのWeb GUI画面で、Network Configurationをクリックし、ネットワーク設定画面を開きます。
IPアドレス、ネットマスク、ゲートウェイ、dnsは、それぞれのLAN環境にあわせる必要があります。
ブロードバンドルーターの設定画面などで確認してください。
VortexBoxに割り当てるIPアドレスは、LAN内の他の機器が使用していないアドレスであればOKです。
IPアドレス変更
設定を終えたら、submitボタンをクリックして設定を完了します。
ここで、システムが再起動するので、Webブラウザー側は何も表示されなくなります。
VortexBoxが再起動を終えたら、Webブラウザーから新しいIPアドレスでアクセスします。
http://VortexBoxのIPアドレス

なお、IPアドレスがわからなくなった場合は、
http://myvortexbox.com/
にアクセスすると、VortexBoxのIPアドレスがわかります。

次に、オンボードサウンドのS/PDIFを有効にします。
rootでログインして、
alsamixer
を実行します。
F6キーを押して、サウンドデバイスを選択します。
HDI ATI SB
を選択し、カーソルキーでS/PDIFを選択します。
S/PDIF [Off]
と表示されているようであれば、Mキーを押して有効にします。
同様に、S/PDIF Default PCMも有効にします。
Escキーを押して、alsamixerを終了します。
alsactl store
を実行して、alsamixerの設定を保存します。

次に、VortexBoxのmpdの設定ファイルを変更して、オンボードS/PDIF、USB-DACが使用できるようにします。

rootユーザーでVortexBoxにログインします。
VortexBoxのmpd設定ファイルをコピーします。
その前に、作業用ファイルをコピーするディレクトリを作成します。

mkdir /storage/working
cp /opt/vortexbox/mpd_config.php /storage/working/

viなどのエディタを使える場合は、そのまま編集してください。

Windows上で編集したい場合は、Windows PCから以下を実行します。
スタートメニューから「ファイル名を指定して実行」を選択し、
¥¥VortexBoxのIPアドレス¥
を入力します。
VortexBoxのIPアドレスが192.168.0.100の場合は、
¥¥192.168.0.100¥
です。
これで、WindowsにVortexBoxのボリュームがマウントされました。
vortexsmb
ディレクトリfilesの中にディレクトリworkingがあります。
その中に、先ほどコピーした
mpd_config.php
があります。
適当なエディタで開きます。
保存する際、改行コードを変えないように注意してください。

50行目の
if (strtoupper($devarray[‘DEVICENAME’]) != “DEFAULT”) {
から63行目の
}
までを削除します。

48行目の後に以下の行を挿入します。
$configcontent.=’mixer_type “disabled”‘.”\n”;

次に、
fwrite($mpdfile,$configcontent);
の前に以下の行を追加します。

$configcontent.= “\n”. ‘audio_output {‘.”\n”;
$configcontent.=’ type “alsa”‘.”\n”;
$configcontent.=’ name “S/PDIF(on board)”‘.”\n”;
$configcontent.=’ device “hw:1,1″‘.”\n”;
$configcontent.=’}’.”\n”;
$configcontent.= “\n”. ‘audio_output {‘.”\n”;
$configcontent.=’ type “alsa”‘.”\n”;
$configcontent.=’ name “USB1″‘.”\n”;
$configcontent.=’ device “hw:2,0″‘.”\n”;
$configcontent.=’}’.”\n”;

この状態でファイルを保存します。
ふたたび、VortexBoxのコンソール画面に移ります。
そして、以下を実行します。
cp /storage/working/mpd_config.php /opt/vortexbox/
オリジナルのファイルを残しておく場合は、事前に、コピーを取っておくか、
mv /opt/vortexbox/mpd_config.php /opt/vortexbox/_mpd_config.php
として、元のファイルが上書きされないようにしておきます。

なお、/opt/vortexbox/mpd_config.phpは、
yum update
で、vortexplayerがアップデートされると、元に戻ります。

次にUSB-DACの検出順序を固定します。
vi /etc/modprobe.d/usbaudio.conf
を実行します。
ラインエディタviが起動します。
i
を入力して、挿入モードに切り替えます。
そして、以下を入力します。

alias snd-card-2 snd_usb_audio
options snd-card-2 index=2
options snd_usb_audio index=2

そして、ESCキー、:wqと入力して、viを終了します。

最後に、VortexBoxのWeb GUIから更新を行います。
http://VortexBoxのIPアドレス
にアクセスし、
Configure VortexBox Playerを選択し、submitをクリックします。
表示内容は特に変わりませんが、mpdクライアントソフトから、VortexBoxのmpdの出力先を見ると、
S/PDIF(on board)
USB1
が表示されるようになっています。
USB-DACを接続すると、USB1がオンになっていれば、音声が出力されます。

あとは、かたっぱしからCDを突っ込んでリッピングしていくだけです。
Windowsでリッピングする場合は、
¥¥VortexBoxのIPアドレス¥
でマウント後、
ディレクトリ:files
  →→ディレクトリ:music
    →→ディレクトリflac
とたどって、そこにリッピングしたファイルをコピーしてください。

VortexBoxのmpdは、auto_updateがyesになっているので、リッピングと同時にmpdデータベースが更新されます。

「VortexBox 2.2をASUS E45M1-Iへインストールする」への14件の返信

VortexBox 2.2をインストールしました。
1.1の時のように設定画面だけで設定しました。
(ここに書いてあるような設定はしていません)
そのままCDを取込み、vortex playerで問題なく音が出ました。
しかし再起動すると、
no IP adressと表示されて、うまく音が出なくなるのです。
やはり2.2は1.1と違ってまだ完成されていないのでしょうか。
Linuxの設定などは全くできないものです。

old boyさん、
僕のところでは、2.2は全く問題なく動いています。
No IP Addressというエラーに遭遇したことがないので、なんともいえませんが…
このメッセージは、VortexBOXに繋いだディスプレイに表示されているのでしょうか?

VortexBOXのネットワーク設定がうまくいっている場合は、
http://myvortexbox.com
にアクセスすると、VortexBOXのコントロールパネルが表示されますよ。

ご回答ありがとうございます。
最初のインストールではIPアドレスも認識し、USB-DACから音も出たので、インストールを繰り返したり(10回くらい)、ネットワークをいじったりしていたら、なんとか問題なく動くようになりました。
現在の問題はCDリッピングで、画像が取り込まれないことくらいです。
なおUSB-DACにはSE-U55SXⅡを使用していますが、DAC-1000(VortexBox 1.1で使用中)に変えるとうまくいきません。

画像というのは、アルバムのジャケット写真ですよね?
VortexBoxに限ったことではないですが、リッピングソフトが引っ張ってくる画像はあまりあてにならないと思います。
個人的には、うまく取れたらラッキーくらいに思ってますので、リッピングの都度、amazonやhmv等のサイトで、適当なジャケ写を探しています(笑)
DAC-1000は、僕も使っていますが、VortexBox2.2でも使えていますよ。
ただし、mpd.confをいじっているので、old boyさんの環境とは違いますが…
DAC-1000を繋いだ状態で、
http://VortexBoxのIPアドレス/vortexbox-player.php
にアクセスすると、ALSA device listにDAC-1000が出てくると思うので、その情報を、その上の欄に入力して送信すると、使えるようになると思いますが…
(実際に検証したわけではないので、うまくいかないかもしれません)

確かにジャケットの写真はいらないですね。
ver1.1+DAC-1000とver2.2+SE-U55(ルーターは別です)を聴き比べていますが、僕のオーディオシステム(PMA-2000+Victor SX-LT55)ではほとんど差がありません。
Linuxは全くできないので。これ以上の発展はないと思いますが、やはりWindowsでどうがんばってもこの音は出ないので、現状で満足しています(もうすぐ70歳なので)。
ところでver2.2ではDSDが聴けるとか書いてありますが、どうしたらいいのでしょうか、簡単であれば教えてください。

VortexBox 2.2は、インストールした状態で、既にDSDに対応しています。
ですので、DSD音源をVortexBOXにコピーすれば、mpdのライブラリに追加されます。
あとは、DoP対応のUSB-DACを繋げば、DSD音源を再生できるようになります。
とりあえず、TEAC UD-501での再生は確認しました。

DSDに対応してないDACで再生しようとした場合、mpdはエラーを吐いて、再生はされません。
エラーの状況は、VortexBOXのログファイル上に記録されます。

早速、ありがとうございます。
DSD対応DAC
TEAC UD-501
価格comで¥85000とあります。
当面見送ります。
それにしてむVer2.2になってギャップレス再生が可能になったのが一番嬉しいです。
これからも新しい情報があれば教えてください。

Ver1.1でも、mpdのクライアントソフトから再生を制御すると、おそらくギャップレスに対応していると思いますよ。

そのmpdのクライアントソフトとはなんでしょうか。
毎回初歩的な質問ですいません。

検索したらありました。
iPod、iPadにmPodとかいうのをインストールしたら、簡単にリモートアクセスできて、再生もギャップレスです。
MPDがそんなに一般的だとは知りませんでした。

iPod/iPhoneだとMPoDですが、WindowsだとGmpc等、AndroidだとMPDroid等々…沢山ありますよ。
僕が作ったmpcbridgeもmpdクライアントですが、インストールはかなり面倒くさいです。が、日本人歌手が五十音順に並びます。

えっ、そんなソフトを作ってられるんですか。いろいろ幼稚な質問に答えていただきありがとうございました。
となるとVer1.1と2.2は何が違うんですか?
DSDは別にして、音が良いとかのメリットはないのでしょうか。

いえ、僕が作ってるのは、もっとも敷居が低い方法ですので…(笑)
で、Ver1.1とVer2.2の違いはよくわかりません。
僕は、Ver2.1が、VortexBox初体験だったので。。
リリースノートをざっと見た感じでは、ベースになっているLinuxが新しいバージョンになったり、Logitech Media Serverのバージョンが上がったり、それぞれのソフトがバージョンアップしているようです。
Ver1.xとVer2.xの最大の違いは、VortexBoxのベースになっているLinux、Fedoraのバージョンがあがったことのようです。
DSD対応は、Ver2.1からのようですね。

私は昨年11月に例のyungさんのサイトでVer1.1のことを知り、Linuxを知らなくてもインストールできるとのことで始めました。
そしてこのサイトでVer2.2のことを知り、別のルーターにつないだノートPCにインストールしました。
そして今回教えてもらったmPodをiPodとiPadにインストールしてそれぞれ操作しています。
いずれにしろどちらもいい音です。
ノートPCの方を山荘に持って行きたいのですが、HDDの容量が少ない(40G程度)のが難点です。

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